お前のためなら死んでやる
帰宅途中、いつものようにコンビニでご飯を買って家に行こうとした。
ボコッ
何?聞き慣れた“あの”音
あたしは歩く速さを進め、逃げるように帰った
はず……
「ぉい、助けろ。」
誰?あたしの聞き間違い?
「しかとしないで、女」
女ってあたしだよね?てかあたししかいないよね今。
しないで とか言われたら、無視できないじゃん。
「なん、で、すか?」
そうやって顔を見た瞬間、眉をひそめた。
桜咲 零だ。
「手ぇ貸して…」
そういって、あたしに寄り掛かった桜咲。
「ちょッと!」
気を失ってる。どうしよ…
このまま置いていったら死ぬかもしれない。
あたしの母のように目の前で死ぬのは、やめてほしい。
嫌いな人。
見捨てたい、でも…