お前のためなら死んでやる
XXX
彼がいたから早めに目覚めた今日。
学校について、純と雑談しながら1時間目を終えた。
2限目、あたしは眠りにつこうとしていた。
「五十嵐っている?」
ザワザワと周りが五月蠅い。
いがらし…五十嵐…あたし…
っえ、あたし?
バッと振り向いた先にいた彼らを見てまた眉をひそめた。
「五十嵐どこ?」
隅っこのこの席。目立たない席。なのに彼はこっちに来る。
俯せて顔を隠しているあたしに、確信を持ったように近付いて来る。
顔を上げて見えたのは、あたしに指を差して頬を染めている純と桜咲。
「…なに?」
無表情であたしは尋ねる。