お前のためなら死んでやる
「…最悪」
管理人室に行ったら、張り紙があった。
[〇□マンションの皆さん、ただいま留守にしております。御用の方は電話して下さい。]
とりあえず、部屋の前まで行って考えよう。ここは肌寒い。
…………………………
チン
規定の音をたてエレベータが開いた。
あたしの部屋はエレベータを出てすぐ。
だから、ほとんどおむかいさんにも会わない。
今日に限って人がいた。
前髪と襟足が少し長めで、ミルクティーの髪色にまるで桜のようなピンクのメッシュが入った髪の君。
「…桜咲」
「……んー、あっ五十嵐やっと来た。」
あたしの家の前で何やってんの?寝てただけじゃないよね…
「寒い。中入れて。」
はっ?いきなり来て何様?あたしだって入りたいけど入れないのに。
「無理」
「ヒド!一晩一緒に寝た仲じゃん」