お前のためなら死んでやる

「ねぇ。」

ソファに座っていた桜咲は、あたしの方に振り返って

「上がったの?」

「ん。あの服と下着ありがと……」

ヤバい。顔ニヤけてきた。相手は暴走族。これでキレられたらあたし生きて帰れないかも。

あたしは笑いを隠すために下をむいてた。

なのに、

「えっ!?ねぇ、泣いてるの?」

桜咲がそう焦って聞いてくるから、余計おかしくて

あたしはその場にしゃがみこんで口とお腹をおさえた。

ヤバい。桜咲に殴られる前に笑い死ぬかもしれない。

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