お前のためなら死んでやる
話題がなくとりあえず昨日の事でも聞こうと、
「ねぇ、昨日の事誰かに言った?」
まぁ別に言っても良かったけど。俺は負ける事より仲間を傷付けられる方が嫌だから。
「のー」
少し考えて発した言葉は“のー”。
のーぉ?…英語のNOね。
五十嵐の事ちょっぴりバカだと思ったけど、それが可愛いと思った。
途中リョウがきた。
前に言った可愛い子ちゃんが彼女だと気付いた勘が良いリョウを遮るように聞くと鬼狼が溜まり場に行こうとしてると知らされたが、鬼狼は弱い。
俺がいなくても大丈夫だと安心していると、
「……らい。」
「えっ?」
「あんた達なんかあたし大っ嫌い!」
そう言って五十嵐が飛び出したから、俺は一時停止してしまった。
「っおい」
呼び止めたが五十嵐が戻ってくることは無かった。