お前のためなら死んでやる

XXXver


俺は、分らなかった。

なぜ五十嵐が飛び出したのか。

その理由が…

五十嵐の事を何一つ分っていない自分が憎たらしかった。

それ以上にもっともっと五十嵐の事を知りたい願望が俺の中に芽生えた。

とりあえず五十嵐に会おう。

昨日五十嵐の家は把握した。

俺はマンションのエレベーターを降り、すぐ側の部屋のチャイムを押す。

ピンポーン

「………」

ピンポーン

「………」

ピピピピンポーン

「………」

いない。もう6回ほど押したけど人の気配を感じない。

帰ろうとエレベータのボタンを押そうと手を伸ばした時、電話がなった。

―――――――
着信 篠原 旬
―――――――

エレベータのボタンから手を話制服のポケットから震え出した携帯をとった。

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