お前のためなら死んでやる
やっぱりさっきまでのあたしは体温が低かったんだ。
だから、今凄く熱い気がする。
「可愛い。赤くなってんの。」
「違うッ、埃ついてたからとろうと思って!」
あたしの指の触れ方からしてあきらかに今の嘘は、苦しい。
「ねぇ、俺の事嫌い?」
赤くなっているだろう今のあたし。桜咲の質問があたしを冷静にした。
あたしは、桜咲の事が…
「…嫌い」
「なんで?」
なんでって…
「喧嘩する人嫌。」
それを言った途端、桜咲が黙り始めた。
「俺、喧嘩はやめれない。でも俺の事嫌いにならないで?」
何それ。あたしは喧嘩をしてるから嫌いって言ったばっかなのに、嫌いにならないでとか無理だよ。
「無理。喧嘩を楽しんでやるような、暴走族なんかあたし大っ嫌いだし。」
あたし帰る。そう言って帰ろうと思ったら…