お前のためなら死んでやる
XXX
あたしはコンビニのトイレで制服に着替え学校に足を進めた。
「優音ッ!?」
教室に入れば純からの、質問責め。
昨日電話しても出ない、
メールしても返事なし、
家に言っても誰もいない。
机の隣りに置きっ放しだった鞄から携帯を出せば、純からの着信通知だらけ。
メールも10件ぐらい1時間置きにきていた。
「…ごめん。」
「優音?昨日どこにいたの?」
言えない。桜咲と一緒に居たなんて、きっとあたし調子乗ってるって嫌われる。
ただでさえ、女友達純しかいないのに…
「言えない…」
「そぅ…私の事信用されてないんだね…。」
そう呟いて純は、あたしから離れていった。
あたしは愚かもの。
大事な人を傷付けてしまった。
見えない壁があたしを臆病にする。
人と接するのが恐い。
いつか、また、自分の側から離れていくようで…