お前のためなら死んでやる
「こっち、ついてきて」
断りも出来ない命令っぷりに渋々ついていった。
つれて来られたのは、中庭の木の下。
「ねぇ、率直に聞くけどあんたと桜咲君ってどういう関係?」
どういうって…
「ただの同じ学校の人だけど」
「嘘つかないでよ!あたし見たんだから。あんたが屋上入る所!」
屋上に入ったらなんで嘘になるの?あそこ学校の生徒なら誰でも入っていいはずじゃ…
「屋上はね、GOD-1に認められた子しか入れないの。今までに屋上に入れた女子はいない。なのに、なんであんたが?こんな普通の1年が初めてなのよっ!!」
「だから、あたしと桜咲は何にも関係ないって。屋上だって勝手につれて来られただけだし。あたし帰っていい?」
あたしと桜咲は関係ない。
あるとしたら嫌い者同士なだけ。
あたしは鞄に入れたスウェットを鞄ごと抱き締めながら言った。
「最後に言っとく。あたしは、アイツが嫌い。あっちがあたしに関わるなら…あたしから縁を立つ。」
もう1度ぎゅっと鞄を抱き締めて誓った。