お前のためなら死んでやる


「ハルはホントは桜咲を嫌いになりたいだけでしょ?ホントに嫌いならあたしを側に置いたりしない。殺しちゃうくらい嫌いなら、あたしにキスなんか出来ない。」


「好きなわけねぇじゃん。アイツは俺の母さんを…」


あたしが桜咲の女って勘違いするって事はきっとハルは桜咲を遠くから見てたはず。

桜咲はこの町で知らない者はいない。

ハルはきっと桜咲を、嫌えない。自分が苦しいんだったら、きっと彼の苦しみも分かってしまうから。あたしも彼を見て感じた複雑な気持ち。きっと彼も苦しんでいる。

皆苦しんで生きてる。

ハルにとって、家族はいるじゃない。

桜咲だってハルの家族


いつか、仲の良い2人をみてみたい。

それまであたしはハルの隣りで幸せを作りたい。

この気持ちはけして冗談とか嘘じゃない。

ねぇ、神様。

いるなら、ハルにもう1度

家族を作ってください。
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