海賊と私



 『…ごめんなさい。本当はドレイに殺されてしまったんです。ドレイは島にいた女の人達を全員連れていきました。私はまだ幼かったのでつれてかれずにすんだんです。その話を聞きつけてお爺ちゃんが大事にしていた船を一番信頼できる人に譲ったそうです。それからお爺ちゃんが宿を建て一緒に住むようになったんです。それからこの長い間に幼い女の子は別の島に預けたりとこの島に残ったのは私だけになりました』

 「渚は別の島に行かなかったのか?」

 『私はこの島が好きだから…そんな私を町の人達は守ってくれたのです。そのせいでひどい目にあったりしているのに…一度も私をせめないで守ってくれた…だから今度は私が守ろうと思ったんです。』

 「そうか…」

 「渚…俺が今からそいつらを潰してやる」

 クリュウさんのその言葉に船長さん意外の人が立ち上がった

 『駄目です!!!』

 私は慌ててクリュウさん達を止めた

 「何でだよ!」
 
 『ここは海軍が目につけている場所でもあるんです。大きな騒ぎで海軍が来たら大変です!それに…あいつらここ最近私達に何もしてこないんです。きっと飽き始めてるんだと思うんです…だから…』

 「…分かったよ。その代わり俺達がいる間あいつらに何かされたらすぐいえよっていうか言え!分かったな?」

 『は…はい!』

 「よし!あー話聞いてたら腹減った~渚何か作れ」

 『え!?今食べたばかりですよ?』

 「話がなげえんだからしょーがねえだろ!」

 「悪いな渚。こいつの胃袋はこいつの頭と一緒で馬鹿なんだ」

 悪びれた様子もなく淡々とクリュウさんの悪口を言うショウさん
 
 「んだと!ショウ」

 「本当のことを言ったまでだ」

 「止めろ二人とも!」

 喧嘩し始めた二人を止めるセナさん

 「渚も大変ですね…」

 横でイチ君が呟く




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