白い女
視線がずっと消えませんでした。
時々息使いと笑い声、溜め息などが私の部屋から聞こえてきました。
足音やポルターガイスト現象なども頻繁に起こりました。
そして、鏡に写ったのです。白い着物の女性が…
一瞬でしたが、にんまりと笑っていました。
女性を見た次の日から今度は夢を見るようになりました。
私が鏡で見た女性の膝に私が頭を乗せて寝ているんです。女性は子守唄を歌っていました。
「やっと会えたね」
等と時々言いながら私を撫でたり抱き締めたりしているのです。
そんな2人を正面から見ている。
そんな夢でした。
夢は三年間毎日欠かされること無く見続け、女性の姿は日を追うごとにより鮮明になっていったのです。
そして、中学3年になってすぐにその夢を見なくなりました。