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少し、沈黙が続く。…
少しすると、お母さんが
重たく口を開いた。



｢…玲奈ね。もう…部屋からも、また出てこなくて｣



泣きそうにお母さんが言った。
俺には、“また”って言葉が
深く突き刺さった。




｢…いつも、泣いてるの｣




俺は、本当に
玲奈に会っちゃいけない。
そう確信した。

いつも 俺のせい。
俺が玲奈を狂わせた。




｢…あのっ！玲奈ちゃんに…会えませんか？ていうか、会わせてください！｣




櫂がいきなり叫んだ。
俺は勿論、お母さんも
呆気にとられていた。



｢……は？お前、何言って…｣


｢っこちらこそ！｣




俺が櫂の言葉に
反論しかかったところで
お母さんが叫んだ。




｢…玲奈を、よろしくお願いします…｣



今にも消えそうな声で
お母さんは俺と櫂に
深々と頭を下げた。