メール受信中

｢よろしくお願いします｣
なんて、俺は言われては
いけないんだ。

お母さん、僕はあなたに
慕われる価値なんて…
ないんですよ。




｢―――すいません、お母さん｣


｢…どうかした？｣


｢僕は…、彼女に会う価値なんてないんです…｣


｢――達也っ！そんなこと…｣


｢あるんだよっ！｣




否定する櫂に対して
俺は怒鳴った。

もう…そうやって
スルーしてられないんだよ。

玲奈を泣かしてるのも
こんな目にあわせたのも

全部…全部……



｢大丈夫よ、三橋くん｣


｢―――…え？｣




お母さんは、俺をじっと
見つめてから、微笑んだ。




｢…聞いたわ。警察の方から…｣


｢えっ…まじ…？｣


｢まじよ(笑)松山くん｣


｢あっ…はは(苦笑)｣



｢――だから、大丈夫。三橋くんは何も…悪くないわ｣



｢いや…でも俺…｣


｢今は…玲奈を、支えてあげてくれないかしら？…｣





そう言う、お母さんの表情は
どこか…
玲奈に似ていた気がした。