メール受信中
変わってしまったから
傷ついたし、辛かった。
恋 なんて
知らなきゃよかったのに。
だから私は"冷血"でいいから
昔の私に戻る。
最初は達也さんにさえ
興味なかったんだから。
「…玲奈?」
「春風、です」
「玲奈」
「…もう、いいです。私、授業に戻らないとなんで」
「ちょっと待てよ」
「すいません。本当もういい加減にして下さい」
「…春風」
――ビクッ
春風って呼べ みたいに
したのは私自身なのに
"春風"に反応してしまう。
「ごめん、またメールする。返信待ってるから」
そう言う達也さんに背をむけ
教室へ向かった。