シュガー◇*゚+


「………はぁ………ッヒック……な、んで………わたし…………ば………かり………」


莠馬くん…………


莠馬くんに逢いたいよ…………



私には莠馬くんしかいないよ…………


携帯を鞄から出して、電話をかける。


『どうした?』


「……私を殺して。」


『は?何言ってんだよ。……今何処だ?』


「和也の家の近く。」


『そこから動くなよ。』


一方的に切られた電話。


玲………


頼れるのは玲だけ。


こんなこと頼めるのは玲だけ。


「…莢華!……ハァ…ハァ………」


走って来てくれたんだ………


「ごめんね。玲……私…………」

「……なんで俺と会うときいつも泣いてんだよ。……また和也とケンカか?」


ケンカなら玲に電話したりしないよ。


「……別れた。やっぱり私には莠馬くんしかいないよ。だから……殺して。」


「莢華………俺はお前を殺すなんてできねぇよ。」


私には自分で死ぬ勇気がないの。

だから……殺して。


莠馬くんのところに行くから。














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