シュガー◇*゚+
―――…
「薔華……行こっか。」
「……う、うん。」
手を繋ぎ病院に入る。
病院独特の匂いが鼻を刺激する。
――コンコン……
「……どうぞ。」
中から聞こえたのは懐かしいあの人の声。
「……ッヒック……生きてるよ……」
「……ヒック……莢華ぁ……」
莠馬くんに会う前から泣いちゃうなんて思ってなかった。
2人で泣きながら、恐る恐る、病室の扉を開く。
「「……久しぶり。」」
2人して………
こんな言葉しか出なかった。
「……莢華、薔華。久しぶりだな。」
莠馬くんの笑顔が眩しい。
ずっと逢いたかった人。
ずっと好きだった人。
なのに……
いざ目の前にしてみると言葉が出ない。