シュガー◇*゚+
「………辞めた♪」
正直に言うのが一番だよね。
「……ハァ………お前は…」
再び呆れた表情を見せる莠馬くんに自然と笑みが漏れる。
「いいの。私は専業主婦になるのが夢なの。」
嘘じゃないよ。
看護師になる夢は叶った。
ほんの少しの間だったけど……
今の私の夢は、専業主婦になること。
「……飽きっぽいのか?」
「うーん……たぶん?」
ホントは莠馬くんの死と共に辞めたんだよなんて口が裂けても言えない。
言うつもりなんて無い。
莠馬くんが好きだから……
和也よりずっと………
「たぶんてなんだよ。」
「……たぶん、だよ?ホントは飽きっぽいのかどうかなんて知らないもん♪……明日から毎日来るからね?料理作ってくるから♪楽しみにしててね。ばいばい!」
莠馬くんに背を向けて病室の扉に手を掛ける。
「莢華、楽しみにしてる。」
「ありがとう。」
笑顔で振り返り、病室を後にした。