シュガー◇*゚+
――――…
和也の家のインターホンを押す。
「……はい。」
これから私は和也にまだ気のある振りをする。
演じるの。
和也の事が好きで好きで狂いそうな女を…………
「……和也………っ!」
和也に抱きつく。
目に涙を浮かべ口を開く。
「……莠馬くんより……和也が好きなの………っヒック………」
ポロポロと落ちる涙。
「……莢華。」
「ちょっと、和也何やってるの?……誰この女。」
家の中から出てきた女が怒りを露にする。
はぁ………
特別なんかじゃなかった。
ちょっとでも期待した私がバカだった。
「……和也………私には和也しか………いないのっ」
思っても無いことを口にする。
「……莢華……。深月帰ってくれ。」
私の勝ち。
「……和也のバカ。じゃあね!!」
帰っていく女の背中を見送る。