子猫のハッチ
その夜。

いつものようにハッチ専用のタオルが敷かれ。

夜中じゅう、ずっと泣いていた。



ハッチはもういない。

ようやく目が開いたのに。

よりによってそんな日に天国に行くなんて。

夫婦にとって子供を失ったのも同然だった。





あの時、ハッチは拾われて幸せだったのだろうか、と。

ずっと配達員は考えていた。
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