子猫のハッチ
それでもハッチは。

ようやく聞こえるようになった耳から

− ハッチ −

そう呼ばれると

− ニャー −

出るか出ないかの声で反応していた。



配達員には結婚していても子供がいなかったのでハッチを自分の子供のように可愛がっていた。

ハッチもそれに応えて甘えまくっていた。

ハッチは夫婦2人の間に専用のタオルを敷いてもらって川の字になって寝ていた。

本当の子供みたいだった。
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