100万粒の涙。⊹.*




あの2人はいない。


いるのはやられた方の男8人。
完全に伸びてる。

ってか、つまんない。


あたしは机につっぷした。

授業なんて聞かなくても出来るし。

こう見えてあたし、
大学卒業できるくらいの頭はある。


だから、楽しくない。

次の時間サボるか…。

あたしは机につっぷって、外を眺めてた。


空綺麗。

風も気持ちよさそう。
太陽もいいぐらいに暖かそう。

―――1時間目終了


立ち上がって、教室を出ようとした時、

「彩夏ちゃんっ!! 何処行くん?」

さっきのお喋りが近づいてきた。

「サボる」

すると、男は微笑んで「俺も行くわ」と言った。

断ったんだけど「危険やしっ!!」とかなんとかで。


通り過ぎる男達があたしを見てヒソヒソ話す。

本人の前でいいなよ。


そう思いながらも上へ上へと階段を上って行った。

男も付いてくる。


―――キィィ


そして大きなドアを開けた。

気持ち~。

あたしは大きく息を吸った。


男も入って来て「今日はええな~!」と言った。
そして男は寝転がった。

「彩夏ちゃんもおいで! 気持ちええで!!」

あたしは静かに男の隣に寝転がった。

隣って言っても、けっこう距離はあるけど。


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