100万粒の涙。⊹.*
「やから、行くで?」
「…分かった」
あたしはみんなと一緒に屋上へ向かった
―――――きぃぃぃ
先に入った祥の顔色が変わった。
完璧、全国№1の族の幹部だ…。
「何で、ここにおんねん」
みんなも次々に入って行っては顔色が変わる
…誰?
見えない…。
あたしは、祐樹の後ろに隠された。
「お。みんな揃ってる~!
雷龍と…噂の転校生?見せてよっ!!!」
男はあたしに近づいてくる。
「近づくな…」
祐樹がとてつもなく低い声を出す。
「もったいぶらないでいいじゃんっ!!
ってか、足。細いね~!!女の子?」
本当に誰…?
顔見たいんですけど…。
その時、後ろから来た能天気な大輔に「みんな何やってん?」と言われた
「……よく分かんない…」
大輔はみんなの間を通り抜け、前に出た
「…八重原。何しに来てん…」
やえはら…?
大輔までがみんなと同じ低い声を出した
「そんなに怒らなくてもいいじゃん!!
んで、可愛い声の持ち主誰~?見せて~!!」
祐樹はいきなり後ろを振り向いてあたしを抱えあげて階段を下りて行く
「あ~あぁ。逃げちゃった~!見たかったのにな~!!」
「…祐樹?」
「・・・」
「…どしたの?」
「・・・」
「あの人何?」
「・・・」
「・・・」
フルシカト…。