100万粒の涙。⊹.*


「さーちん~!!
みんなが意地悪するんだよ~!!」
陸が、半泣き状態であたしに抱きついてきた
みんながそれを見て驚いてる

「…みんなに意地悪されたの?」
陸はコクリと頷いた
「大丈夫だよ。もうみんなしないって!!ね?」
あたしが黒い笑顔でみんなを見ると、みんなは青ざめた顔をして頷いた

「ほらね~!!」
あたしが陸を見ると…
「…寝てる」
あたしの胸の中で気持ちよさそうに寝てる陸。
さっきまで起きてなかった?
気のせいか?

あたしは陸を起こさないように、ゆっくり床に寝かせた。
でも陸は、すぐにあたしに抱きついてくる。

祐樹が近寄ってきた。
「…ゴメン。
しばらくそのままでいてくれないか?」
「…?分かった」
あたしは座って陸を抱いた状態で、頭を撫でた
「みんなは先にご飯食べてて」
あたしがそう言うと、みんなはご飯を食べ始めた

あたしは陸の頭を撫でた
すると、陸の目元から涙が零れた
陸・・・。
何かあったのかな?

あたしは陸を優しく抱きしめた。
陸の涙は止まらない。

しばらく泣かせてあげよ。
「…かぁさん……」
掠れて弱々しい声で陸がそう吐いた
“母さん”って・・・。

あたしは、お母さんを思い出した。
あたしの目を見て“汚い”と言って空気同然に接してきたお母さんを…。

あたしの目からも涙が伝わった

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