100万粒の涙。⊹.*
陸に何があったのかは、分からない…。
でも
掠れた声。弱々しい声。切ない表情から
とてつもない悲しさが伝わってくる。
「…陸……」
陸の、抱いてる手が強くなってくる
「…陸。大丈夫、ここにいるよ」
あたしは耳元で囁いた
陸の小刻みな震えから、陸の気持ちが強く伝わってくる。
辛さ。
悲しみ。
孤独。
切ない。
こんな自分はイヤ。
……あたしと似てる。
あたしの頬にも涙が伝わり、どんどん溢れ出る。
「…母さん……行かな…いで」
「…り……く…」
「ゆる…して……」
「…りく……?」
何があったの?
何でこんなに泣いてるの?
あたしの元に、祐樹達が近づいてきた。
祐樹達はあたしと陸を見て驚いてる。
「…彩夏」
「なんで…?何でこんなに泣いてるの?
陸に…何があったの?」
祐樹は悲しそうな顔をして、あたしを見た
そして静かに話し始めた。