100万粒の涙。⊹.*
顔あげたら、どんな反応するんだろう…
「顔、あげろよ」
「・・・」
…怖い。
「あげろったら…」
「・・・」
嫌われるかな?
――――グイっ
あたしは無理やり顔をあげられた。
祐樹はあたしの目を見て黙る
気持ち悪い?
気色悪い?
「…超綺麗」
へ?
「……とっても綺麗じゃん」
「え?」
「なんで隠すんだ?こんな綺麗なのに…」
祐樹はあたしの目をじっくり見てる。
「・・・花」
「花?」
「…水色の花が咲いてる…」
「へ?」
「彩夏、カラコンすんなよ。
絶対、この方がいいって・・・」
祐樹はあたしを見て微笑む
この方がいいの?
何で・・・?
あたしは不思議に思いながらも、カラコンをケースにしまった。
「祐樹。本当にこれがいいの?」
「…綺麗すぎて、何も言えない」
祐樹はフッと笑って、あたしの頭を撫でた
「…もう寝ろ。疲れたんだろ?」
あたしは祐樹の言葉で魔法が掛けられたみたいにすぐ眠った。
この日は、何にもうなされることなく熟睡した。