100万粒の涙。⊹.*
校舎に入ると静かだった。
やっぱり来るの早すぎたか?
そう思いながらも校内に足を踏み入れた。
靴箱に名前が書いてあった。
それにしても、ここ広いな…。
見た目で行くと8階建くらい。
まず、理事長室探さないとな。
ウロウロしてると、1つの大きな部屋を見つけた。
…ここか?
一か八かで入ってみるか。
―――コンコン
「…失礼します」
どうやら、正解だったみたいだ。
「おっ!! 彩夏!
久しぶりだな~!」
「…おじさん。久しぶりです」
優しく向かい入れてくれた人は、お父さんの友達。
小さい頃に何回かあった事がある。
でも、少し驚いた。
まさかおじさんが理事長だったなんて…。
「…気を付けろよ。
ここは元男子校なんだ。
別名、不良学校。
共学だったんだけど…。
女の子達は怖がって、入りたがらないんだ。
今の所、女は彩夏だけだ」
「…そーなんだ」
「でも、彩夏はケンカできるだろ?」
「…うん。だけど、もう足洗った」
おじさんは吃驚した顔をした。
「ダメだ!! 自分の身を守れ!!」
「…ごめん。
もう昨日が最後って決めたんだ」
「じゃあ、いざとなったら…分かっな?」
「…それは心配なく」
おじさんは「ごめんな?」と言って、この学校について話し始めた。
「…失礼しました」
あたしは大きなドアをしめた。