100万粒の涙。⊹.*

ってか、あたし達…女達に囲まれてません?
周りで写メ撮ってる人もいれば、キャアキャア騒いでる女達もいる。

何。この芸能人以上の人気…。
あたしなんか…睨まれてるし…。

――――ギュッ

その瞬間、女達から鼓膜が破れるような叫び声が聞こえた
あたしは耳をふさいだ

「さーちん!!何してるの?行こー!!」
「う、うん」
あたしが困った顔をすると、陸が耳元で「こんな奴ら、空気と思って!!」と言った
「く、空気って・・・」
陸は二コッと笑ってから、あたしから放れた
あたしは女達に思いっきり睨まれる。

「さっちゃん、行くで」
大輔があたしの背中を押して、歩かす
その行動にまた女達の悲鳴が…

もう、疲れる…。
あたしは黙って歩いた

女達も付いてくる
い、いや…、ついてこないで…。

あたし達が中に入ると、色んなキャラクターの着ぐるみがいた。
祐樹達はチケットを買ったりしてる。
あたしは、可愛いクマに駆け寄った
「可愛いっ!!」
あたしはクマに抱きついた
クマは慌ててる
周りにいる男達の視線があたしに集まる
「こんにちはっ!!クマさん!!
あたしクマ超好きなのっ!!!」
あたしは再びクマに抱きついた

――――グイっ

あたしは手を引っ張られた
女達の1番大きな悲鳴が聞こえる
「何やってんの?全く…」
祐樹はあたしを見て微笑んだ
あたしを見てた男達の視線が無くなった

「祐樹!見てこのクマっ!!!可愛い!!」
祐樹はクマを見て「本当だ」と言って笑った

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