100万粒の涙。⊹.*





先生がいなくなると、男達が集まって質問してきた。

「彼氏いんの?」「何処から来たの?」「俺の事知ってる?」とか。


意味分からん…。
答えてどうすんの?

あたしは適当に返事して、窓越しに、外を見ると、


…ケンカしてる。

男が10人くらいでやり合ってる。

あたしの視線に気づいたのか男達も窓越しに見る。

「またやってる…」


誰…?
男子のほとんどが固まってる。

「…どうかしたの?」

「お! 初めて彩夏ちゃんから話しかけてきた!!!」

…何それ?
カンケー無くない…?

あたしがまた視線を戻すと、大体分かった。

「……弱」
「え? …何や!!?」

あ。
墓穴掘ったか?!

「う、ううん。何でもないよ!!!」

「そっか!!!」

いや。大丈夫だ。
男が間抜けで良かった…。

それにしても…。
8対2、なんてな。

それも…8人のとこ、負けてるし。

…弱いのか?
それとも、2人の所が強すぎなのか…。


「…んっ!!! 彩夏ちゃんっ!!!」

あ。
呼んでたんだ…。

「…何?」

「全く。何? じゃあらへんっ!!!

さっきからずっと呼んでたで!!」
男の人は呆れ笑いしてる…。
「…ごめん」



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