100万粒の涙。⊹.*

「彩っ!!!」
みんなの呼ぶ声が聞こえたけど、あたしはエレベーターに乗り込んですぐに下に降りた。
そして、走り出す。

「彩夏様っ!!!」
執事も驚いてる。
でも、あたしの足は止まらない。
何処へ向かってるのかも分かんない。

気づいた時には、見たことも無い公園に来てた
砂場では、子供達が楽しそうに遊んでる。

あたしはブランコに静かに座った。

だんだん雨が降ってきた。
子供達は親に連れられて帰って行く。

みんな、大事に思われてるんだね…。
あたしなんて…。

小雨がだんだん激しくなってきた。

戻ろうって思っても、道分かんない。
ただ、無我夢中で走ってきたもんだから。

あたしの目元から、涙が零れる。

――――ドクッ

今、周りが光った。
…まさか……ね?

あたしは静かに待った。

――――ゴロゴロゴロッ

「キャァァァァァっ!!!」
あたしは叫んだ。
……雷。

ど、どうしよぅ!!

あたしは、子供たちが遊んでたゾウの形をしたドームに入った。
入った途端、見たくも無いものを目にした


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