キスより甘く。
腰にスルリと巻きついて、
ドサッと倒された。



「――な、」



上に感じる重量。

茶褐色の髪が睫毛に触れる。

グッと手首を掴まれていた。



「オハヨウ千麻ちゃん?」



ニッコリと

赤い唇に弧を描いて

佐伯諒が微笑んだ。






 
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