だから「アイシテル」

学校祭

親友の朋樹には年下の彼女がいるらしい。今日はその彼女に会いに学校祭へ来たんだけど肝心の朋樹の彼女はどこへ行ったのか未だ会えないまま屋台で俺たちは時間を潰していた。

「朋樹の彼女ほんとにこの学校なの?」

「もちろん・・・って言いたいところなんだけど昨日聞いたばっかりだから自信がないんだ。」

「俺、午後から授業あるんだけど。」

「おい、ちょっとお前今日授業ないって言ってたじゃんかよ!」

「さっきメール来て急遽授業になったって。」

「まじかよ・・・。」

「つー事でそろそろ俺行くわ。」

俺の名前は吉永信。K大学3年。親友の相澤朋樹とは小さい頃からの付き合いで大学も同じだ。
朋樹は女っ気が多いところを除けばほんとに良いやつなんだけど生憎女に関しては史上最強に馬鹿で情けない。

「おいー。頼むってー。」

「朋樹に付き合ってると日が暮れる」

そんな会話をしていた時だった。

「トモ君!?」

「え?」

「嘘、トモ君ってこんなイケメンだったの!?」

「おい俺は朋樹じゃ・・・」

「まじで嬉しすぎ!!」

「真奈、朋樹は俺だ。」

俺の後ろからひょっこり顔を出した朋樹はすごく申し訳なさそうな顔をしていた。

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