だから「アイシテル」
「つまり、ほんとのトモ君はこっちで彼は親友の信君だったんだね。」

「今まで嘘付いててごめん。」

「いいよ。イケメンだなんて最初から信じてなかったもの。でもトモ君が普通でちょっと安心した。」

「あのー。俺帰って良い?」

「信もごめんな。嘘付いてて。」

「ああー・・・。まあ長い付き合いだし今回は許すけど次は許さないからな?俺がこういうの嫌いだって分かってるだろ?」

「ほんとごめんな。あと、ありがとう。」


「真奈!」

「あ、香織。」

「誰?友達?」

「うん、親友の香織だよ。同じクラスなんだけど。」

「仕事ほったらかしにしてどこ行ってたと思ってたらこんなところで何してるの?」

「ごめん!あ、前に行ってた彼氏のトモ君だよ♪」

「あれ?イケメンって言ってなかったっけ?」

「う~・・・。いろいろ事情があってね!また今度話す!」

「そっか。真奈のことよろしくお願いします。」

「こちらこそ仲良くしてね!」

「はい!」

「あのー。悪いけど俺帰っていい?そろそろ授業間に合わないんだけど。」

「はっ!信ごめん!もう帰ったと思ってた。」


―俺の事もほったらかしにしやがって。覚えてろ!

「ねえ、信君って彼女いるの?」

「え?俺?いないけど・・・。」

「嘘!かっこいいのに!」

正直俺はモテるらしい。けど恋愛なんて興味ない。今までどん底の恋愛しかした事がないからだ。
付き合っても結局なぜか浮気される。それが原因で1週間で別れたこともある。だからか俺はいつの間にか臆病になっていた。
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