*PRECIOUS DAYS*
周りの新入生たちは、新しい出会いに期待いっぱいらしい。

けれど、私たちには新しい出会いに全く興味関心がなかった。
一つ、興味があることと言えば、あの先生くらいだ。

学校に着くと、まずクラスの発表があり、新しい教室へと誘導された。

新しいクラスは、1年D組。とうとうクラス名も、アルファベット。
そして、遥菜と同じクラスだ。
私は、新生活に少しドキドキし始めた。

そして、体育館にて入学式が行われた。
はっきり言って、式の内容自体は全く面白みのないものだった。
ひたすら、誰かの挨拶ばかりが行われ、しまいには説教じみた話で幕を閉じた。

そんなつまらない話よりも、私はあの先生がいないかどうか確かめていた。

けれど、今日は入学式。
先生の数があまりにも多過ぎる。
あの先生が何処にいるのかなんて、もうさっぱり分からない。
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