永遠のブランコ
魁人はね、
好きなんだよ?
莉己のことが。
よく考えて?
あんな怖いヤンキーが、
誰とも話をしないあいつが、
莉己には普通に接している。
誰にも笑いかけないあいつが、
莉己には…
笑いかける。
ついでに、
さっき莉己がここカラオケのロビーで
偶然俺とあって話してたとき、
息切らして階段から下りてきたじゃん?
焦ってたんだよ、魁人。
カラオケってたまに変な男いるから、
女の子が一人でいたら、
危ないでしょ?
心配だったから、
あんなに急いで来たんだと思うよ。
なのに俺が莉己と話してたから、
ちょっとイライラし始めちゃったんだろうね。
ホントわかりやすいんだから、魁人は。
でも、きずかれてないと思ってる。
顔に書いてあるんだけどなぁ?w
鈍いな。
でもま、莉己はもっと鈍いね。
そう私の耳元で優しくささやいた。
そして、クスっと笑ってイライラしている魁人を目線で指さした。
顔が赤くなりつつある自分の顔を隠しつつ、魁人がすわる一番端の席をチラ見した。
…つもりだったが、チラ見した一瞬で魁人との視線が絡み、離れれなくなってしまった。
ぼぼぼっと顔が赤くなるのがとてもよくわかった。
自分が赤くなったのかと思ったら、魁人の顔もほんのりと赤みがかった。
あぁ、自分、
魁人に惚れたかも…。