君とこの木の下で…
―キーンコーンカーンコーン


「おはよーう」

チャイムと同時にこの間の西嶋先生が入ってきた。

「えー!担任、えみりんなのー?」


「えー、て何よ!いいもんいいもん、私でごめんね~!フンっ!!泣」

「嘘だって~!ごめんね、えみりん♪」


な、なんか…すごいな。
前の学校では考えられない光景…。
前の学校の子達はみんな"受験、受験"って、先生のご機嫌とりして、テストで競って―…それが当たり前だった。当たり前だと思ってた。


そんな毎日に嫌気がさして…


なんだ…違うじゃん!
この町でなら、私も…変われるのかな…?




私が間抜けな顔でその光景を見つめていると、いきなり先生と目があった。





「お、みはるん来てるね♪」

「誰~?みはるん~?かっわいー名前!」


み、みはるん?!!!!

か、か、かわいい?!!!!


なんか、想像以上のゆるい展開に頭がぐるぐるしてきた。



前の学校ではお世辞もなかったらから…

私なんかに興味ない、ってかんじ。
たまに戯れてる女子はいたけど、男子でうるさいのなんて居なかったし…。

エリートみたいなさ。


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