君とこの木の下で…
実は私、東京では結構勉強してて、あっちでは結構有名な進学校に通ってたんだ。
だから人嫌いになったのかも…
周りにいい人いなかっただけ…なのかも?
「――――ん!…はるん?みっはるーん!!!!」
はっ?!!!!
「は、はい!!!?」
やば、声裏返った。
考え事してて気づかなかった。
やばい、めっちゃ視線集めてる。
じわじわと顔が赤くなっていくのがわかる。
暑い、熱い!
私、キャラおかしい!
落ち着け、美晴。
「みはるん、大丈夫?挨拶…できる?自己紹介とか…。」
「はい、大丈夫です。」
みんなが珍しい物を見るような目で私を見てるのがわかる。
「は、はじめまして。山咲 美晴です。東京から来ました。よろしくお願いします。」
「はい、みはるんは~か弱いから、みんな大事にするよーに!仲良くしてもらいなさい♪」
「俺らが仲良くしてもらうわけね。」
当たり前、といった顔で先生が返す。
そこでやっと、前に座るクラスメート達をみた。
はっと思い出して、"白城 薫"を探す。
でも、その姿は見つからない。
そのかわりに見つけたのは、一つの空席。