暴走★Boy
放課後、舞耶が待つ、玄関に向かっていた。
――――ドンッ!
「きゃっ!!」
誰かにぶつかって、尻餅をついた私。
「あ!ごめんなさい!!」
「あ、いえ……」
そう言って、顔を上げたら、目の前には、麗奈ちゃんがいた。
居づらくなり、私はすぐに立ち上がって、その場を去ろうとした。
しかし、
「あ!待って!!」
そう呼び止められ、止まる歩。
「結嘉ちゃんでしょ?」
小走りで私の目の前に来て、顔を覗き込みながら、そう聞く麗奈ちゃん。
「………」
正直、気まずい。
何たって、相手は麗奈ちゃんなんだから。
「…この際だから、言っておくね?」
上げられない。顔を。
見られない。麗奈ちゃんの顔を……。