暴走★Boy
「…すいません」
そう呟いて、塞いでいた手を耳から離した。
「いつまで、こんなことしてんの?」
「…ぇ?」
そう聞き返すと、山田くんは制服のポケットに手を入れて、私に背中を向けた。
「いつまでも逃げてんなよ。怖いとか、そんな後先考えてるから何もできねーんだよ」
自分より何十センチも、背が高い山田くん。
スラッとした体型は、本当に綺麗だ。
「早くしねーと、マジしらねーよ?」
今度は、私の方を向いて言った山田くん。