暴走★Boy
「…ふぇっ……っっ…」
一生懸命、涙を拭うけど、全然追い付かない。
「マジ、ごめん」
そう言うと同時に、私を優しく抱きしめた斗和。
大好きな斗和の香り。
ずーっと、ずっとずっと。
斗和にこうしてほしかった。
「…っ……わ、わたしも…ご、めん、ね?…」
つっかえながら、謝った。
「泣きすぎ」
眉を下げて、笑った斗和。
「…うぅっ……だってぇ…」
両手で、自分の顔を隠す。
「わかったわかった!わかったから泣くなよ」
この人、誰のせいで泣いてるのか、本当にわかってるのだろうか…?