紅ノ刹那
「簡単に言うとな……
緋焔、お前に王となるための試練を受けてもらうことになった」
「………は?」
「は?、じゃない。
まぁそうゆう訳だから、ちょっと行ってきてくれ」
「なんで俺がそんなこと……」
「いやぁ、ちょうどお前の代で101代目だろう?
そいゆう区切りのある時には、儀式をせねばならんのだよ。
なに、簡単だぞ?
ちょっと火山まで行ってくれば終わりだから」
「…………」
まるで、
今日の夕飯なに?
あぁ、カレーだよ。
的な軽いノリに、緋焔は絶句した。
しかし、次の瞬間には
ハッと我に返った。
悲しいことに、ある意味この様なノリには慣れっこなのだ。
「冗談だろ?
だからなんで俺が……。
大体、火山まで何日かかると思ってるんだ」
「片道5日、ってところじゃないか?
まぁもう決まった事だ。
さっさと行ってこい。
詳しいことは大臣に聞け。
あ、ちなみに従わないと死刑だから」
緋焔は今度こそ絶句した。