高峰君の秘密



「あれ?君達は…」

「お兄さん、こんにちはっ」



店先にちょうど、この前のお兄さんがいた。

私達の繋いだ手を見て、笑顔を向けてくれる。



「上手くいったみたいだね?
良かったよ」

「お兄さんのおかげです!
ねっ、成弥?」

「そうだな。
あのときは、ありがとうございます」



成弥に頭を下げられ、お兄さんは慌てて手を振った。



「僕はそんな大したことしてないよ。
君達の気持ちを後押ししただけのことだよ」



その後押しがなかったら…

今の私達はこんなにラブラブじゃなかったかも…


やっぱり、お兄さんのおかげだよね♪



「しかし、お似合いだねぇ♪
美男美女ってやつですか?」

「美男美女ってそんな…」



隣の成弥をチラッと見る。


まぁ…

成弥はかっこいいよ…


ほんとに私で釣り合うのかな…?



「…あ、あのときのっ」

「へ?」



後ろから声がしたので、振り向くと…



「お姉さんっ!」



浴衣を選んでくれたお姉さんがいた。



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