高峰君の秘密
じゃあさ…
「深川は…俺のこと嫌いじゃない?」
「もちろん」
よ…
良かったー!!
俺はあまりの嬉しさに、思わず立ち上がってしまった。
「高峰…?」
「あ、ごめん…」
深川は不思議そうに俺を見たあと、にっこり笑った。
「これから、さ…?
“友達”として、よろしくね」
「…あ、うん。
よろしくな!」
まだ“友達”だけど…
全然想いを伝えられなそうだけど…
それでも、俺には充分に嬉しかった。
「帰ろう?」
「分かった、送ってく」
「…ありがとう」
俺と深川の距離も、明らかに縮まったと思う。
かなりヘタレな俺だけど…
いつかこの想いを伝えられるように…
でも、“今”を大事にしていこう。
「よし!帰るか」
「そうだね」
そして…
まだまだ不器用な俺の恋が始まった。
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