月の恋人
プロローグ
「ひなちゃん、ちゅーしよ?」
翔くんが
あたしの耳元でささやく。
スキー場へ向かう車の中
後ろの席は、こども達だけ。
「いいよ?」
そう言うと
ほんのすこしだけ触れる
やわらかくて、気持ちいい唇。
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