月の恋人
――――…俺、何してんだろ…
もう、ずっと
陽菜を
追いかけて
追いかけて
陽菜の背中ばかり
見ている気がする。
―――… やめようか 。
こんな
報われない想いは。
……… けど
どうやったら、消せるんだろう。
あれからずっと燻り続けている、暗い炎みたいなものは。
「……………チッ……」
――…待ってんのは、性に合わねーんだよ。
――――――…
「……………陽菜……」
こんなに愛しい名前を
他に、知らない。
傍に、いたい。
陽菜と、いたいんだ。
………陽菜が“お嫁さん”になる
その、日まで。
――――――――――――――――――――――――――…………
憂鬱なメロディ 終