月の恋人
「…………え?」
驚きのあまり
言葉が、出てこない。
「いや、だからな、悟おじちゃんも困ってて、だな。夏休みの間だけでも、うちで翔くんを預かってくれないか、と。まぁそういう訳なんだ。」
翔くんを
うちで
預かる???
「預かると言っても、まぁ、元々、翔くん達は、ここに住んでいたんだけどな…お前は覚えてないかもしれないが。」
――…覚えてるもん。
忘れる訳、ないじゃん、パパ。
翔くんが、いつも隣にいた……幼い日々。