月の恋人





―――――…





「おや、お嬢ちゃん…?陽菜ちゃんじゃないか。」


「―――…?」





背中で、皺がれた温かい声がした。



聞き覚えのある、その声は―…










(おじいさん!)






振り返ったそこには、

パナマ帽を被った粋な老人が一人。



【Apollo】の店主、

タケルさんのおじいさんが立っていた。










< 404 / 451 >

この作品をシェア

pagetop