月の恋人





「――…はやく、行ってこれば? オレは、ここにいるから。」





涼が―…笑った。

久しぶりに見せてくれた、純粋な笑顔だった。




あたしの、大好きな―…笑顔。






『オレはここにいる』



その言葉が、
どれ程あたしの足元をしっかり支えているか


涼…、知ってる?








「うん…!」




飛び込んでみよう。


一歩、踏み出してみよう。



欲しいときは、自分から、行くんだ。




同じ、光の、中へ―…











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