月の恋人







あたし、この夏を

たぶん、一生、忘れない。




わからないことだらけで

辛くて、苦しくて

悩んで、悩んで、悩んで



真っ暗な闇のなかで

迷って、泣いて、もがいて





けれど



必死で一歩を踏み出して

やがて掴んだ


朝焼けの、光。







どこまでも温かくて

終わりなんてなくて



新しい世界が広がっていく。






それは

あたしが、はじめて

自分の手で掴み取った


14歳の夏の勲章――…







いつも、ここからはじめよう。






躓いたら


ここに、戻ってやり直そう。











再生と希望の 光降る、夏の朝。





翔くんと2人並んで

みんなと一緒に踏み出した




今までとは違うステージの、第一歩。







ここが、あたしたちの


新しい、心のふるさとになる










未完成のまま【完】











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