隣の大学生さん
「しぃちゃーん。お腹すいたぁ」
「はぁ」

目の前にはでっかいお子様がいらっしゃいます。


「んで、なんですか?」

「インスタントの朝食はキツイの」

「で?」


睨んでやる。まさか図々しく作らせるつもり?


そしたら、サラサラの金髪がちょっとだけ揺れて

顔がド・アップ。


「ちょ……」


いま私達はちゃぶ台を挟んで真正面に向き合っているわけで。


わーっ!
近い。しかも、近くで見たら


ちょっとだけ……かっこいい?


「もー、駄目だろ? 俺はしぃちゃんのしかめっ面を見に来たんじゃないの! 可愛い顔が台無し!」


そう言いながら、頭を撫でてきた。
「か、かわ、かわいいだなんて冗談やめてください! ほら、作るから大人しく待ってて下さいね」


慌ててキッチンへパタパタ走っていく詩織を見て
純也はヘニャリと笑った。

「かーわいいね☆」
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